「リストカットをやめたい」と思ってもやめられず、またやってしまい、激しい自己嫌悪に襲われる。
そんな経験は、リスカ・アムカ経験者なら、誰でもしていると思います。
最初は心配してくれていた友だち、彼氏、お母さん、主治医などが、やめられない自分を見て、イライラしたり怒ったりするのを見ると、とても悲しくなりますね。
甘えているわけじゃないけど、切るのを我慢するのは辛い。そんなときに、できる対処法について、書いていきます。
「何を求めてリスカ・アムカをしているのか」を心に聞いてみる
衝動的にリスカ・アムカをしている人は、
- リスカ・アムカをすることで、私は何が欲しいのか
を、一度考えてみてください。
これは、人によって、まったく違います。考えてみても、わからないことも多いです。
ただ、
- 「私は、何を求めてリスカ・アムカをしているの?」
と、自分に質問してみるだけでOKです。
そのとき、静かな場所で目をつむって、自分の心に向かって尋ねるつもりで聞きましょう。
- 「心さん、心さん。私はなんのために、リスカ・アムカをしているのかな」
人によっては、ここで、自分では思ってもいないような「答え」が返ってきます。
それを聞いて、「突然、リスカ・アムカをする気がなくなった」という人もいました。
ただ、全員がそうなるわけではありません。
もし、自分に答えが返ってこなくても、「自分の心に尋ねる」というこの行為自体に意味があります。
毎日、30秒でかまいませんから、続けていきましょう。
ほんのちょっとだけ、切ってみる。血をジーッと見つめる
リスカ・アムカをする人の中には、
- 血を見ると、落ち着く
というタイプの人がいます。
- 「血を見て心を落ち着けるために、リスカ・アムカをしている」
というタイプですね。
その場合は、衝動的にズタズタになるまで手首や腕を切り刻まなくても、ジッと血を見るだけで、シューッと焦燥感が落ち着いていくことがあります。
たくさん切る前に、ほんのちょっとだけ、切ってみてください。ジワッと血がにじむ程度です。
「ほんのちょっとだけ切るだけにしておく」という日が、1日でもできたら、すばらしいです。
自分をたくさん褒めてあげてください。
自分の精神状態を実況中継してみる
「リスカ・アムカをしたい」というのは、ある意味、衝動です。
衝動の渦のなかにいるうちは、振り回されて、衝動に突き動かされるようにリスカ・アムカをして、我に返って後悔することの繰り返し。
そこでおすすめなのが、その渦から、一歩出てみるというやり方です。
衝動の中にいると、「自分で自分の人生を創造できる」という感覚が、失われてしまいます。ですが、そこから一歩出てみると、振り回されるのではなく、一段上から観察ができるようになり、見える景色が、ガラッと変わっていくのです。
そこで、
- 「衝動の渦の一歩外へ出る」とは、具体的にどうすれば良いの?
というのを考えるとき、先日Twitterで話題になった4歳児の言動が、とても参考になります。
自分の状態を把握して解決法を見つけるすてきな4歳児さんのお話
4歳児、「きげん、わるくなってきた(怒)」「きげんなおったらごはんたべる(怒)」「まだ、ないていたいから、なみだふかないで」「ねっころがって、どうがをみたら、きげんがなおる」とか、機嫌悪くなった時の告白と指示が具体的すぎて助かる……見習おう……
— ジュン (@fkjk) February 17, 2018
昨日の夕方、出かける直前に4歳児が突然「なんか、きゅうに、きげんわるくなってきた(怒)」と言うので「どうする? アメ食べる?」と聞いたら「たべるう〜〜」と即座に機嫌を直したので、こじらす前の早めの自己申告は大変ありがたい…(あと糖分の力は偉大だ…)
— ジュン (@fkjk) February 18, 2018
うん、4歳なりに試行錯誤してるみたいで、「じぶんだけじゃ、きげんよくならない。むじゅかしい」と言ってて、抱っことか動画とかをいろいろ要求してくるよ〜 このままいろんなバリエーションの機嫌の直し方を覚えてほしい…(母は今でも苦労しているので…)
— ジュン (@fkjk) February 18, 2018
4歳児さんをイメージするだけで変わってくる
自分の中に、行き場のない気持ちが衝動のように現れたときは、この4歳児さんのまねをしてみましょう。
いきなりまねできなくても、頭の片隅に、なんとな〜く、この4歳児さんの発想をイメージするだけでOKです。
リストカットする気がなくなれば最高ですが、結果として、リストカットしたとしても、それはそれでOK。
大切なのは、衝動に突き動かされて、自分の意志とは関係なく、コントロール不能になってリストカットするのではなくて、自分の意志で、自分がコントロールしてリストカットするということ。
例えばですが、
- 「機嫌が悪くなってきた」
- 「わたしはいま、すごく悲しいと感じている」
- 「ムシャクシャしている」
- 「リストカットをしたいと思っている」
- 「リストカットを少ししたら、機嫌が良くなるかもしれない」
- 「ちょっとだけ、切ってみよう」
と、自分と対話した上で、自分の意志でリストカットをするのと、
- 「ダメダメダメ、リスカしたら絶対にダメだから」
と自分に言い聞かせながら、我慢できずに衝動的にリストカットし、後悔して自分を責めまくるのでは、未来がまったく変わってきます。
自分と対話せずに、自分を責めながら結局リストカットしている日々を続けている限りは、ずっとその泥沼から、抜け出すことができません。
でも、「リスカする」という表面的な行動は同じでも、自分と対話ができていれば、いつの間にかリスカが不要になる瞬間がやってきます。自然と卒業できる日が来るのです。
もし、今はまだリスカ・アムカが必要なのだとしたら、それを認めてしまい、自分と対話してあげてください。
それが、結果として、リスカ・アムカをやめる一番の近道になります。